2022年02月21日

日刊工業新聞記事掲載 小型ポンプ用途開拓 炊飯器の加圧真空など

日刊工業新聞記事掲載

小型ポンプ用途開拓 炊飯器の加圧真空など

一部記事抜粋

多田プラスチック工業(大阪府藤井寺市、前田政利社長)は、ダイヤフラムポンプの用途開拓を推進する。今夏からデジタル印刷機やウォーターサーバー向けの小型ポンプの量産をスタート。さらに炊飯器の加圧真空や自動車のバックモニターカメラ洗浄向けでの採用も狙う。2023年9月期に小型ポンプの販売台数を21年同期比約2倍の188万台、売上高2倍の10億円を目指す。

ダイヤフラムポンプは、弁となるゴム製の膜を上下に動かし流体を送り出す仕組み。多田プラスチック工業製のポンプは、ノズルにインクを供給する実稼働で最長5000時間と、他社製の2倍の耐久性を実現したという。デジタル印刷機では同社のゴムが劣化しにくいことが評価され、インクジェット向けポンプで採用された。

同社はフッ素やEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、シリコンなど約十数種類のゴム製品をもち、それらを流体の材質や材料に合わせてカスタマイズできることが強みという。

加えて同社ポンプは弁が複数あることで振動を減らし、作動音を40アンペル以下に抑えるなど静音性も強み。既に事務機器や医療機器、家電製品など多種多様な製品に導入実績があるが、「技術、品質、コスト力を強みに、多用途への販売を強化していく」(前田社長)。

同社はプラスチック射出成形が本業だが、約15年前から自社製品として小型ポンプを開発。16年にゴム製品の製造・ノウハウが豊富なダブレス(東京都足立区)子会社し、多様な材質の流体に対応できるポンプ開発の技術を取得した。

(2022年2月21日 日刊工業新聞

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